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公正証書遺言(民法969条)

 遺言は、それぞれ要件が決められていて、要件を満たさないと無効になってしまいます。自筆証書遺言のデメリットを補う方式が、公正証書遺言です。

 

  公正証書遺言の要件

① 証人2人以上の立会い

② 遺言者が遺言の趣旨を公証人に口授

③ 公証人が遺言者の口授を筆記し、これを遺言者及び証人に読み聞かせ、又は閲覧させる

④ 遺言者及び証人が筆記の正確な事を承認した後、各自これに署名し押印する。遺言者が署名できない場合

  は、公証人がその事由を付記して署名に代えることができる

⑤ 公証人が、その証書は前各号に掲げる方式に従って作ったものである旨を付記して、これに署名し押印する

 

 ①②③からお解りのように、遺言を残したい方が公証人に対して遺言の内容を口授し、それを公証人が遺言者の真意をまとめて公正証書遺言を作成する事になります。公証人が操作できないように、証人2人も遺言者の口授の内容と公証人が作成した遺言の内容を確認します。遺言者の意思は、完全に遺言として残せますね。遺言の方式に乗っ取って作成してくれるので、遺言として方式を欠いて無効になる事は無いはずです。また、法律に詳しい公証人の方が、複雑な内容も法律的に整理して作成してくれます。

 遺言は公証役場で保管されるので家庭裁判所の検認が不要で、改ざんのおそれも少なく、迅速に遺言内容を実現できます。

 

 公正証書遺言は、自筆証書遺言と比べるとメリットが多く安全な方法と言えますが、費用がかかる事、信頼できる証人に立ち会ってもらう事が難点でしょうか。

 

 基本手数料は1万1000円で、遺言書に記載する財産の価格によって加算されます。財産価格が100万円以下なら5000円、100万円以上なら段階的に1億円までで4万3000円。1億円超えると5000万円ごとに手数料が加算されますが、3億円までは1万3000円加算、10億円までは1万1000円加算、10億円超えは8000円加算というように、5000万円ごとに加算されます。

 

 遺言者が動けないような場合には、公証人が出張してくれますが、その際の交通費等の実費も必要になります。

 

 遺言をどの方式にするか悩んでいる、証人が見当たらない、そんな方は弊事務所にご相談頂ければ幸いです。

 

遺言については、初回相談60分無料です(面談できる方に限ります)

 

面談は、弊所、ご自宅、喫茶店、コミュニティースペース、等々、ご都合に合わせます。

 

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